私たちは、各国法制度や判例の動向、技術の進展やそれに関連した知的財産やビジネスの状況、国家政策の方向性など、様々な視点からの情報を収集し、分析を行っております。こうして分析した成果は、特許実務に反映させたり、クライアントのコンサルティングに生かしています。
また、内容によっては、論文や講演などを通じて、外部に情報発信いたします。特定のテーマについての外部への情報発信は、そのテーマに関係する方・興味をもつ方との情報交換にも繋がり、自己の保有している情報をさらに発展させ、ひいては、クライアントへのより大きなフィードバックへと結びつけることが可能となります。
私たちメンバーは、知的財産の研究に関して、Nature Biotechnology誌、ジュリスト誌、知財管理誌、知財学会誌などの海外科学雑誌や日本国専門誌への掲載経験を有しており、特に、海外科学雑誌への掲載は、知的財産の情報交換に関する世界的なネットワークの形成にも役立っています。海外出願で提携している現地特許事務所ネットワークに加えて、海外の企業やアカデミアとの直接的なネットワークを持つことは、ビジネス現場や研究現場の生きた情報を取得する上で重要な役割を担っています。
オリジナル特許 DB
-遺伝子・タンパク質・抗体-
1万件を超える特許を1件1件調査・分析し、スクリーニングして構築した "オリジナル遺伝子・蛋白質特許DB" を保有しております。このDBには、それぞれの遺伝子・蛋白質特許における、クレームの範囲(抗体クレームの有無や範囲を含む)、実施例による裏づけの程度、遺伝子・蛋白質の由来する生物種、出願人企業の国籍や性質(ベンチャー、大学・公的機関、製薬など)、日米欧三極比較、などの多様な情報が含まれております。
-ゲノム編集技術-
2015年以降は、「ゲノム編集技術」(CRISPR-Cas系、TALENs、ZFNs、メガヌクレアーゼ、国産ゲノム編集技術等)の特許につき、過去から現在までの網羅的な調査・分析を行っております。ゲノム編集特許は、基本ツール特許、改良ツール特許、特定の細胞や特定の標的遺伝子に特化したツールの特許、修飾酵素部分(例えば、FokI)に関連する特許、効率的なツールの評価やスクリーニングの特許、これらツールを利用して作製した細胞、動植物、治療薬、その他様々な応用の特許があります。その一方、単に、遺伝子の機能改変の手段の一つとしてゲノム編集技術が記載されている特許もあり、技術の内容や権利の効力は様々です。これら調査・分析により得られた情報は、特許動向や先行技術の把握、国家プロジェクトや企業ビジネスにおけるFTO(Freedom To Operate)サーベイ、競合企業の特許戦略・研究戦略の把握などに活用しております。
また、研究成果の一部は、科学雑誌や知財専門誌に掲載したり、内閣府、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、農林水産省(「知」の集積と活用の場 産官学連携協議会)などの各プロジェクト、日本ゲノム編集学会や日本植物細胞分子生物学会などの学会やその他講演会でも発表しております。
共同知財研究
私たちは、知的財産に関し、外部との共同研究を行うこともあります。